電撃HOBBYマガジン
  1999年9月号

  P16〜P17掲載

  1/144 SCALE
  PLASTIC KIT
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量 産 型
ズ ゴ ッ ク

制作記事改訂版


はじめに 初めてこの記事を見る人も居るかと思いますがこの製作文は電撃HOBBYマガジン誌1999年9月号の記 事を詳しく書き直したものです。写真が撮れ次第随時更新して行く予定では有りますが、現在は写真を載 せる事が出来ないのが残念ではあります。キット片手に読み進めていただけるとある程度解るかと思いま す。また、本誌をお持ちの方はそちらの写真と併せてご覧ください。
キットは 水中用MS特集と言うことでズゴックを作りますが、1/100は以前(1999年2月)のシャア特集でやってい るので今回は 1/144でやっつけます。このキットは初期シリーズの中でも出来が良く、設定画とは若干バ ランスなどが違いますが非常にバランスが良いキットです。そこでプロポーションにはほとんど手を入れ ず、ギミックに凝って見ようと思います。各部の可動は 1/100キットを参考にしました。なにぶん昔のキ ットなのでエッジの甘い所やヒケが有りますので全身に400番のペーパーをかけてチェックしました。 それと可動個所を増やす時は念入りに可動範囲のチェックをしましょう。完成してから動かないと悲しい ですから。
■胴体 図解 胴体というか顔というか……モノアイの可動と発光を両立する為にかなり窮屈になりました。頭頂部を切 り離してモノアイレール部をくり貫いておきます。同時に腹も切り離し、可動用にBジョイントが仕込ん であります。胸の排気ダクト(?)は裏側の出っ張り(厚みを稼いでいるぶん)を削り取ってから貫通さ せつつルーバーを薄く削り込んでいます。胴体内部は図解を見てもらった方 が早いと思います。電池BOXは単5の物を約半分に切り詰めて制作しました。コクピットにNゲージの 人形が座ってるけど雑誌掲載時には撮影不可能でした……。また、モノアイは白いLED(発光ダイオー ド)を使いましたが、撮影用のライトの元では青く光ってしまうようです。かっこいいからOKなんです けれど。
■腹部 胴体と切り離した腹部は上下にプラ板でジャバラを作ってあります。胴部及び腰部との接続にBジョイン トを使っているので前後左右に結構動きます。
■腰部 上半身と切り離し、接続をBジョイントで行います。ふんどし部分の横幅が足りなくて「貧弱なぼうや」 に見えてしまったので(笑)ふんどし左右に1mmプラ板を貼ってボリュームアップしてあります。股間 のバーニアは市販の物を2個付けにしています。
■椀部 ブルーの蛇腹部分は外観を損ねない様にしたかったので可動範囲は狭いですが、ポーズを取らせると腕の 曲がり具合が自然な感じになるので挑戦してみる価値はあると思います。各段差部分でバラバラにした後 上下に1mmプラ板を貼って面取りしておきます。このプラ板の部分は完成後に腕を曲げたとき、内部が 見えて仕舞うのを防ぎます。各パーツ内部にはBジョイントを仕込んでいますが固定は全て2mm及び3 mmのプラパイプで行っています。Bジョイントの位置を工夫すれば更に可動範囲を広げられるでしょう 。爪の開閉は 1/100を参考に同じようにしています。爪を取り付ける部分にピンバイスで穴を開けてデザ インナイフで広げていきます。爪はキットに付属の開いた状態のものを使って根元から1.5mm位の中 心部に1mmの真鍮線を通しておきます。開いたときに邪魔になる爪の背中側の根元を丸く削っておきま す。腕先端の爪取り付け部分の内部より少しだけ小さな円形パーツをプラ板より切り出します。それに押 しバネ(押すと反発してくるバネ)を固定します。バネを軽くライターであぶり、少し回転させるように 押し付けてやれば接着剤が無くても固定出来ます。ただし、熱くなるので注意してください。バネの反対 側にもプラ板を固定してキットの腕パーツの内側に有る四角いタボの爪側を切り欠いてそこへバネ付きの プラ板を接着して固定します。解り難いかもしれませんが以外と簡単ですのでお勧めです。爪は断面を五 角形にしました。カマみたいでカッコ良いでしょ?バネはスプリングパイプを引き伸ばして作りました。
■脚部 足もジャバラを動かします。この辺の工作は腕と同じです。足首は靴底を切り離して動かしています。P Gのザクを参考に。隙間にプラ板積層で蛇腹を作りました。足の裏はプラ板とバーニアパーツでディテー ルを追加しています。すねの膝アーマー下の部分で消えている謎のスジボリがあるのですが、これに意味 を持たせる為に膝アーマーの下を一段彫り込んでいます。
■塗装 映画「哀・戦士」劇中のイメージを狙って淡い感じにしました。グレーはMrサフェーサー1000の色をわざ わざ再現しています(笑)
灰 =エアクラフトグレー+赤微量
青 =スカイブルー85%+キャラクターブルー15%
濃緑=草色70%+ロシアングリーン30%
爪 =メタルコートのクロムシルバーとアイアンで磨き
■おわり 昔のキットも手の入れ様ではまだまだ見られるものになるでしょう。私の場合、この作例発表のすぐ後に HG−UCのズゴックが出てしまいましたが、これはこれで面白いので良しとしています。今のキットは ほとんど新たに動かす場所が無いほど良く動きますので弄りがいはあまり無いのかも。HGのズゴックが 私の作例とほとんど同じ動きをしたので1人でにやりとしていました(笑)

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